暴論! 生活保護をなくしたら

生活保護と言えば、
「税金でパチンコしてんじゃねえよ、ゴルぁあ!」
といった怒りと、正直若干の嫉妬を覚える人も少なくないことでしょう。

年々増え続ける生活保護受給者ですが、生活保護費も増え続けて、平成26年度には3兆8千億円にのぼると見られています。
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出典:厚生労働省資料http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12600000-Seisakutoukatsukan/0000038024.pdf

近年、日本の財政は悪化の一途で、国の借金も膨大になっています。このまま気前よく生活保護にお金をつぎ込むわけにも行かず、生活保護費削減に動き出しました。しかし、それは大幅なものではなく、根本的な解決にはなりません。

また、不正受給の取り締まりの強化は当然ですが、現在のところ不正受給は金額ベースで0.5%程度であると見られ、不正受給が完全になくなっても大幅な費用削減にはなりません。

この先当面は生活保護費は増加していくでしょう。

「ヌルいわ!生活保護など廃止すればよい!」

と考える人もいると思います。

ここでは暴論と承知で生活保護を廃止にした場合の影響を考えてみましょう。

メリットはまず、4兆円近い資金が生まれること。
減税するなら一人あたり3万円程度になりますし、この膨大な資金で景気対策すればGDPをそれなりに押し上げるでしょう。

また、年金支給額や最低賃金との比較で生活保護に不公平感を感じる人も多いですが、それも解消します。
働かざるもの食うべからず。清々しいほど正論ですよね。
当然、不正受給の問題もなくなります。

ではデメリットを考えてみます。
生活保護受給者からすれば当然生活に困るとこがデメリットですが、ここではそれ以外の人のデメリットを考えます。

生活保護受給者は平成26年では216万人程度です。

「怠けてねえで、とっとと働け」

と言いたいところですが、生活保護受給者のほとんどは働けない人たちです。

生活保護受給世帯の割合は以下の通りです。
高齢者世帯…45.2%
母子世帯…7.0%
傷病・障害者世帯…29.4%
その他の総数世帯…18.3%

データ出典:生活保護制度の概要についてhttp://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000025830.pdf

「高齢者だって働けるはず、歳を言い訳にして怠けんな!」と言いたい人もいるでしょうが、働けないから生活保護を受けているわけで、それはほかの世帯区分でも同じです。
その他世帯だってこの内50歳以上が53.5%です。50歳以上だと働きたくても実際に労働市場に参入するのは厳しいと思われます。

結局、生活保護を廃止するとほとんどの人が路頭に迷うはずです。

…いきなりホームレスが200万人出現するわけです。

厚生労働省の調査によると、平成26年のホームレスの数は7,508人です。(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000044589.html)

これが300倍近い数になるわけですがら、ものすごいインパクトです。いたる所ホームレスだらけ、街の風景は一変するはずです。

駅や公園は彼らに占拠され、スラム化するでしょう。治安も悪化し、夜道も歩けない状況になると思います。

「じゃあ、強制収容所作って隔離しておけば?」

という暴論もあります。

果たしてそれは可能でしょうか?

参考までに、全国の刑務所や拘置所などの刑事施設の人員は8万人ほどです。この25倍の規模ですから、建設も管理もかなりの困難が伴います。
また、一説によれば、受刑者一人あたりにかかる費用は月20万円程度だそうです。それなら生活保護と変わらないのでは?

「じゃあシね」

と、トンデモない暴論もあります。
しかし、史実では100万人以上が犠牲になったジェノサイドの事例が幾つもあります。そういう意味で不可能ではありません。

ナチス・ドイツやスターリン時代のソ連は1千万人以上の人々を処分しています。
200万人に近いのはポル・ポト時代のカンボジアで、4年がかりだったと言われています。なかなか大変そうです。

言うまでもないことですが、それをやると国際社会から閉めだされますし、その損失は確実に年間3.8兆円以上になります。
現在の日本の状況からはやはり机上の空論と言わざるを得ません。

結局のところ、消去法的に生活保護制度のシステムの根本は、ぶっ壊すより今のままのほうが損失が少ないという結論です。

暴論、成り立たず!

2 Responses to “暴論! 生活保護をなくしたら”

  1. 数値根拠があって納得です。

    生活保護費を金持ちからの寄付金で賄えたら良いんですけどね。

    アフィリエイター的には、生活保護費もらってないで、ランサーズでライターとして在宅勤務で稼げと言いたいですね。無謀かな?

    • vinaka より:

      ふぉくろまんさん

      コメントありがとうございます。
      >アフィリエイター的には、生活保護費もらってないで、ランサーズでライターとして在宅勤務で稼げと言いたいですね。無謀かな?
      ⇒いや、名案だと思います。指先さえ動けば文章は書けるので可能だと思います。もっと在宅でできるブログライターなどの仕事が知られるようになれば状況は変わるかもしれません。

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