これから青年海外協力隊へ参加する人へのアドバイス

yagaigurog
野外カバ。会話は苦手だったけど、これで親睦を深めた。

自分のようなヘボい隊員がアドバイスするなんておこがましいかもしれないが、苦労したからこそ分かることがある。
もしよかったら読んで欲しい。

現地で活動するにあたって、自分と配属先の同僚の強みと弱みをよく理解することが大切だ。
「己を知り、相手を知れば百戦危うからず」はまさに真理。

私の場合を例にあげてみる。

強み 弱み
自分 ●ワード・エクセル・パワーポイントなどを使いこなせる。
●モバイルインターネット付きノートパソコンを持っていた。
●飲みニケーションが得意だった。
●体力に自信があった。
●万事大雑把なフィジー人より正確な作業ができた。
●外国人である。
●自分の能力不足を自覚していた。
●英語が苦手だった。
●非社交的。
●廃棄物問題は元々専門外。
同僚(フィジー人) ●英語は当然、フィジー語・ヒンディー語も話せる。
●街には知り合いだらけ。
●その他多数。
●すぐに休む。
●大雑把。
●ギリギリになるまで作業しない。
●職場にパソコンが1台しかない。

廃棄物問題は専門外だったが、実際の作業ではそれほど問題とならなかった。
しかし、英語が苦手で非社交的というのはかなりキツイ弱点だ。
性格的なことはともかく、英語は勉強次第で克服できると思ったが、結局2年間で満足行くレベルまで到達しなかった。
ひとまとめに言うと、私はフィジー人と会話するのが苦手だった。

悪戦苦闘したが、結局、弱点を克服することより、他の部分で補うことにした。

環境教育隊員には基本的に高いコミュニケーション能力が必要だが、自分はあまり会話しなくてすむコンポスト(堆肥化)実験をメインに活動する方向に持っていった。
フィジー人は細かい作業は得意じゃないし、モニタリングのような面倒臭い作業にはあまり向いてないので、そこに自分が入り込む余地があると思った。
また、実験データを整理してグラフにしたり、会社員時代に培ったスキルが役に立った。

また、体力、というか健康と持久力には自信があったので、生ごみをかき混ぜたりする肉体労働や袋のプリント作業なども積極的にこなした。
フィジー人はパワーは日本人の倍ぐらいあるが、持久力がないので、すぐにへばってしまう。

私はいつも黙って作業し続けて、自分をアピールすることはなかったが、同僚の信頼を得ることに成功した。だから現場を観察した上での私の提言はほぼすべて通った。

会話は苦手だったが、フィジーでよく飲まれるカバ(グロッグ)とよばれる鎮静作用のある飲み物は好きだった。
来客があったり、ちょっとした会合には絶対にカバが出てくる。
これを一緒に飲むと、会話はなくてもなんとなく仲良くなれる。
カバが好きなせいでずいぶんと得をした。

これで、コミュニケーションが苦手という欠点を8割ぐらいは補えた。
しかし、やはり全く会話しないで活動ができるわけはない。

例えば実験結果を発表する機会が月に2回ぐらいあった。
話すことは事前に紙に書いてまる覚えした。というか、パワーポイントの発表資料に文字も書き込んで、読めば分かるようにした。
発表後の質疑応答は、アドリブがきかないので本当に困ったが、同僚が横から口を挟んで助けてくれた。

街で分別収集への協力をお願いするため一軒一軒を訪ねたことがあったが、それも自分は相棒についていくだけで話さなかった。荷物持ちや写真係になった。
私としては自分がついていくことに意味はあまりないと思っていたが、同僚は外人が一緒にいくと、目立つし、信頼性がでるから、意味があると言ってくれた。

ピンチには同僚に助けてもらっていたが、それは普段から彼らの仕事の依頼をほぼ断らなかったところが効いていたと思う。
好かれていた、とはまた別だが、私は自分が無能なことを知っていたので常に謙虚だった。手柄はすべて同僚に渡した。立派な隊員と思われなくていいから、2年間無事に活動したかった。100点狙いじゃなくて、確実に60点を取りに行った。

あと、周囲の隊員にも助けられた。色々相談もした。私は日本語でもあまりおもしろい話ができる人間じゃないけど得意の酒を飲んで親睦を深めることができた。
同期隊員や、任地が同じの隊員とは特に仲がよく、楽しい時間を共有させてもらった。

まあ、このように重大な弱点があっても、ギリギリ2年間活動することができた。
ギリギリという低いレベルの話なので、能力のある人は100点を狙って欲しい。

●活動が失敗する理由
私が言う権利があるのかどうか分からないが、現地であまり活動がうまく行っていない隊員もいる。
まず、多いのは職場の人間との相性だと思う。
配属先の同僚や上司は選べないので、これに関しては運だ。言っても仕方ない。

ただ、やはりうまくいかない決定的な理由は、専門性が低かったり、語学力の不足でもなく、職場での人間関係だと思う。

こだわりや主張が強すぎる人は、同僚や上司と衝突してしてしまって、干されてしまうこともある。

私みたいに常に周囲に迎合して衝突を避けるのが正しいとは言わないが、まずは一歩引いた姿勢で仕事を始めるのが無難だと思う。
私の仕事は最終的にはコンポスト実験だったが、はじめはポイ捨て問題をやろうして、かなり熱を入れて準備していた。結局、同僚がそれを求めてないことがわかったので、取りやめた。もし、あのまま突っ走って行ったら、私は孤立していただろう。
自分のやりたいことより、周囲のニーズに合わせることが大切だと思う。

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