青年海外協力隊の給料

青年海外協力隊はボランティアなので給料は出ない。
しかし、手当は出る。
金がもらえるという意味で、給料も手当も同じ。
こんなにも「手当」がもらえるボランティアは他にないと思う。

手当はおおまかに、
●支度料・移転費用(準備費用・引っ越し代など)
●現地生活費
●国内手当(本邦支出対応手当・帰国初動生活手当・帰国社会復帰手当)
がある。
他にも交通費や健康管理費などももらえる。

私が参加したのが2009~2011年で、現在は2014年。
調べてみたら手当は減額されている。
以前は派遣前に支度料・移転費用などで合計40万円以上もらえたが、現在では、
支度料:90000円
移転費用:10万円ちょっと(派遣国によって異なる)
とのこと。
以前に比べて半減している。
なお、移転費用は帰国前にももらえる。

現地生活費はフィジーでは約400USドル/月だった(派遣によって異なる)。日本円で約4万円/月と少ない気がするかもしれないが、フィジーでは中の上クラスの収入である。それだけあれば家族が養える額であり、一人でそれを使えるわけだから、まあまあいい暮らしができる。
なお、住居は派遣先かJICAが用意してくれるので家賃はいらない。
しかし、生活費が足りず、貯金を切り崩す隊員も中にはいる。でもそれは遊びに金を使っているだけで、普通に生活するのになりなくなくなることはないと思う。
私の場合、酒を買いすぎてカツカツだったが、貯金には手を付けなかった。

国内手当は以前は9万9千7百円/月だったがするが、現在は8万5千円/月(無職参加)である。
減額されたとはいえ、24ヶ月で200万円ほどになる。

しかし、私は100人以上の隊員と話をしたが、金が主な目的で参加した隊員はたった一人だけである。
彼は消費者金融に数十万円の借金があり、国内手当で完済した。
彼は浪費家で、日本にいれば浪費してしまうので、途上国に行けば浪費できないし、貯金もできるし、協力隊って最高じゃん、と考えたらしい。
(一応、彼の名誉のために言っておくが、それだけが動機ではないし、現地での活動は真面目にやっていた。)

私の場合、もし国内積立金の制度がなかったとしても、参加していた。
途上国でいろんな経験をすることが動機だったので、金はもらえてラッキー、ぐらいの感覚だった。

では、金儲けが目的で協力隊に参加することは合理的だろうか?
青年海外協力隊の趣旨からして、金儲けで参加するなどあるまじき行為であるわけだが、そういう理想論は置いといて、現実的に考えてみたい。

まず、協力隊の活動はラクではない。
特に派遣されて間もない頃はトラブルの連続でかなりストレスが溜まる。
生活環境も快適とはいかず、かなりの忍耐が要求される。
衛生環境は悪く、病気になる隊員もいる。
月給13万~15万円ぐらいで途上国へ2年間働く仕事って、途上国で働きたいと思う人以外は、金儲けとして見た場合は割にあわないと思う人がほとんどじゃないかと思う。

しかし、途上国で働きたい・働いてもいいよ、という人は一考する価値がある。
若者にとっては200万円は大金であるし、1年ぐらいは暮らせる生活費になるし、なかなか魅力的である。
今の国内情勢で、若者が普通に働いて2年で200万円貯金ができる仕事って、それほど多くない気がする。

ただし、帰国したら無職である。協力隊の経験を評価してくれる職場はあまり多くない。
協力隊に参加した2年はキャリアブランクになる可能性がある。
一時的に儲かっても、人生をトータルで考えると、損をする可能性はある。

私の場合、会社を辞めて協力隊に参加し、帰国したら無職で、就職は諦めて自営業を始めたわけだが、軌道に乗るのに1年以上かかった。
金のことだけ考えると、会社を辞めずにそのまま勤務していたほうが儲かったはずである。

先ほどの金目的で参加した人は、参加前は薄給の整備士で、帰国後はすぐ就職して、営業マンになって、前職より稼いているらしい。
彼の場合は上手くいったケースだろう。
参加前の給料が安いとか、その職業のキャリアをそれ以上積み上げる気がないというなら、協力隊に参加するのは良いと思う。

動機が不純でも、現地できっちりと仕事をこなして、派遣国の人々に日本の良い印象を与えることができたら、それでいいと思う。
逆に、理想が高すぎて、派遣先で衝突して干されてしまう隊員もいるし、参加する動機はなんだっていいんじゃないかと思う。

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